日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会メールマガジン/Vol.124

1.米国のPXオンラインサミット
2.日本のPXサミットもオンライン開催!
3. 今後の予定

1.米国のPXオンラインサミット


米国でPXを最も推進している医療機関の一つであるクリーブランドクリニック。これまで計10回のPXサミットを開催してきましたが、今春は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により中止となりました。11月からオンライン形式でのサミットを開催します。

 

クリーブランドクリニックがオハイオ州で毎年開催してきたPXサミットは、世界中から医療関係者が多く集まり、最新のPXについての情報共有を図ってきました。参加者の割合は病院関連企業が6割と最も多く、ヘルスケア組織、コンサルタントなどとなっています。

 

今回のオンラインによるサミットは、情報とテクノロジーによりヘルスケア革命をサポートしているHIMSS(The Health Care Information and Management System Society) との共同主催により、デジタル化する環境下で、共感をベースとするケアを実現する方法について考える場としています。

キーワードは、EMPATHY+INNOVATION(共感とイノベーション)。両者は「この前例のない時代において、今まで以上に共感とイノベーションは重要となっています。ヘルスケアリーダーが団結し、極めて重要なPXと、ここ数カ月のうちに病院と医療システムを圧倒するほど参らせた臨床上の検討事項について調査する必要性を認識しています」と、開催趣旨を語っています。

 

新しいサミットである「PX Digital Series」は6部構成で11月から来年4月まで毎月開催。テクノロジーが患者中心のケアに与える最新情報、将来の影響などについて詳しく紹介するものです。各エピソード(テーマ)は以下になります。

EPISODE1:医療界の現状とHX(Human eXperience)の再定義

EPISODE2:COVID-19時代に、人間関係に重点を置く

EPISODE3:職場内暴力とヘルスケア・エクスペリエンスが交差するとき

EPISODE4:患者と医療者間の有意義なコミュニケーションを促進する

EPISODE5:患者のケアを改善するためのバイアスと社会的決定要因を明らかにする

EPISODE6:行動経済学とデジタルツールがPXの未来をどう形づくっていくか

 

サミットはライブセッションとオンデマンドでの視聴が可能。ライブでは講演者とリアルタイムでやりとりができるほか、プライベートチャット機能では個人同士での会話ができます。終了後はいつでもログインして前のエピソードを見ることができます。登録料は会員125~245ドル、非会員175~295ドル(属性によって異なります)。

 

デジタルシリーズ全6回のスケジュールおよび内容、申し込みは下記リンクから可能です。PXについて見識を深められる機会です、ぜひエントリーしてみてください。

Link:http://www.empathyandinnovation.com/cleveland/2020/series-schedule

 

 

2.日本のPXサミットもオンライン開催!


日本におけるPXの認知度向上を目的とし、日本ペイシェントエクスペリエンス研究会で毎年開催しているPXフォーラムも今年はZoom(Web会議ソフト)を使ったオンラインのみとなります。

 

今年のサブテーマは、「PXとEXから考えるWell-being」。

新型コロナウイルス感染症の影響で、先の見えない不安と過酷な現場を経験されている方も多いなかで、医療スタッフの心身のケアが求められています。医療サービスを提供するスタッフが疲弊していては、患者にも良い医療サービスを提供することができません。そこで、今回のフォーラムは「EX(Employee eXperience;従業員経験価値)なくしてPXなし」を掲げ、EXについても取り上げたいと思います。

イギリスのNHS(National Health Service;国民保健サービス)では、早くからEX向上に取り組み、スタッフのWell-being向上に努めています。日本でも今、まさにEXやスタッフのWell-beingが求められているのではないでしょうか。

 

第1部のシンポジウムは、「With/ポストコロナにおけるPX」。第2部は基調講演「日本におけるHCAHPS分析事例」と、「PXとEX」「PXE養成講座の成果」などのプレゼンテーションを予定しています。

参加費はPX研究会会員は無料。会員以外は3000円となります(第1部、第2部のみ参加の場合は各1500円)。フォーラムの詳細と申し込みは下記リンクになります。PXやEXに興味のある、多くの方の参加をお待ちしております。

Link:https://www.pxj.or.jp/pxforum-2020/

 

 

3. 今後の予定


PX研究会では2020年は勉強会を「PX寺子屋」と銘打ち、全国展開していく予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、すべてオンラインでの開催といたします。「第4回PX寺子屋」は、日程など詳細が決まり次第、掲載します。

 

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今年も「PXアワード2020」を開催します。「こんな医療機関がもっとあったらいいのに!」とほかの人に勧めたい医療機関に投票してください。結果は、第3回PXフォーラムで発表。投票は下記リンクからぜひお願いします。

Link:https://www.pxj.or.jp/pxaward/

 

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※【お知らせ】日本PX研究会について※

年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

編集部から


東京・渋谷の新しい風景を高いところから眺めてきました。近未来都市が少し想像でき、頑張って長生きしたいと思いました(笑)(F)