日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会メールマガジン/Vol.99

1. オンラインでPXを学ぶ!
2.連載「Patient Stories」第37回 原因不明の病気と向き合う
3. 今後の予定

1.オンラインでPXを学ぶ!


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で、多くのイベントや学会が自粛により延期・中止となっています。オフラインでの活動に制限がかかるなか、日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会でもオンラインでできることを考えていかなければならない状況です。

 

PX研究会がオンラインイベントとして初めて企画するのが、前々回のメールマガジンでお伝えした「オンライン寺子屋」(勉強会)です。Zoom(Web会議ソフト)を使い、EX(Employee eXperience;職員経験価値)をはじめ、2020年の活動などについてお話する予定です。日時などは以下になります。

4月18日(土) 13:00-14:00

Link: https://zoom.us/j/322951494?pwd=UzRSbXR6WkRCQlFGdFZTeTlCU09jQT09

※研究会会員は無料、会員外の方は有料(1000円、事前に参加費の振り込みをお願いします)。参加に必要なパスワードは申込いただいた方に個別にお伝えいたします。申し込みは下記リンクからお願いします。

Link: https://www.pxj.or.jp/events/

研究会の運営メンバーでZoomを使って打ち合わせをしましたが、ネット回線の通話環境が安定していて、タイムラグなどもなくスムーズにやりとりできました。マイクやイヤホンなどの設定が不要で録音・録画もワンクリックでできます。オンラインを活用してできることは、まだまだたくさんありそうです。

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以前メールマガジンでご紹介した、4月3~5日に開催予定だったTHE BERYL INSTITUTE主催のPX関連イベント「Patient Experience Conference 2020」もCOVID-19の影響により、オンラインイベントに切り替わっています。

「Virtual PX2020」は4月27日から数カ月にわたって開催されます。40以上のバーチャルセッションが同日から週2~3回、ライブで行われる予定です。ライブ終了後にアーカイブに追加され、閲覧できます。参加費はTHE BERYL INSTITUTEの会員は500ドル、非会員は600ドルです。PXに関するグローバルな知見を得られます、興味がある方はエントリーしてください。

Link: https://www.theberylinstitute.org/page/VirtualPX2020

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日本語によるオンラインでPXを学びたい方には、大日本住友製薬株式会社のホームページ上で公開されているPXの紹介動画がおすすめです。PX研究会代表理事の曽我香織さんと理事の安藤潔さんの対談形式により、PXを解説しています。「PXが必要とされる背景」「PXとは何か? PXとPSの比較」「PXサーベイ票のデータ分析」「PXの測定結果をどのように改善に結びつけるか」の全4回、各回5分程度となっています。

Link: https://ds-pharma.jp/learning/hx/seminar/px/

PX研究会の法人会員である同社では、患者と患者にかかわるすべての人が、よりよい「経験」の実現につなげていくというヘルスケア・エクスペリエンス(HX; Healthcare eXperience)を掲げ、HXの実現につながるさまざまな取り組みを行っています。HXの解説アニメーションはかわいいうえにわかりやすいです!

Link: https://ds-pharma.jp/learning/hx/

 

 

2.連載「Patient Stories」第37回 原因不明の病気と向き合う


第37回「Patient Stories」は、後天性再生不良性貧血の女性のストーリー。原因不明、完治が見込めないなかでもポジティブに考え、自分の生活スタイルを取り戻していくことの大切さ、病気との向き合い方を教えてくれます。

 

☆ ポジティブであり続ける

Laura Chapmanさんはいつも健康でアクティブでした。ある時、定期的なエクササイズのクラスを受けた後に疲れを感じたので別のクラスを受けましたが結果は同じでした。時々、血圧が極めて低くなります。出張から家に帰ると、夫と夕方に近所を散歩する気力さえないことに気づきました。そして主治医と面会しました。「何かがおかしいとわかっていましたが、それについてあまり考えませんでした。疲れた時、何も気にしないのです。もし痛みなどがあったら、もっと心配したでしょう」

血液検査の結果は、通常の15万に対して1万6000と血小板の数が極めて少ないことを示しました。主治医はできるだけ早く、最寄りの緊急治療室を受診するように言いました。Lauraさんと夫はクリーブランドクリニック・サウスポワント病院に車で行きました。検査が必要だったためメインキャンパスに運ばれ、白血病病棟に入院し、骨髄生検を受けました。

白血病ではありませんでしたが、造血幹細胞が減少し、血液中の赤血球、白血球、血小板が減少する再生不良性貧血(aplastic anemia; AA)という稀だが非常に深刻な疾患だと言われました。後天性のAAの場合、ほとんどが原因不明ですが、感染症や化学療法、妊娠、自己免疫疾患が関連しています。

 

「Lauraさんの血球数は非常に少なく、感染と出血のリスクがありました。治療を開始するまで、出血のリスクを減らすために毎週、赤血球と血小板の輸血が必要でした」とクリーブランドクリニックがんセンターの血液および腫瘍専門医である Bhumika Patelさん。「Lauraさんは必要とするテストをすべて受けましたが、私達はAAを引き起こしている原因がわかりませんでした」

Lauraさんの治療は輸血と免疫抑制療法を組み合わせたもので、反応が見られるまでに3~6カ月かかります。血球と血小板の数が増えるについて、毎週だった検査と輸液が2週間おき、月1回と変更になりました。治療の間、Lauraさんは働き続けていて休んだのはほんの数日でしたが、定期的なエクササイズを再開するのには少し時間がかかりました。3カ月後には輸血の必要がなくなりました。近所の散歩を始め、寒い季節になるとマシントレーニングを始めました。また、テレビ番組のヨガストレッチプログラムを始め、ピラティスクラスに参加しました。「私は自分のペースを守ろうとしました。たくさんのエネルギーを必要とするものは、翌日に持ち越します」とLauraさん。

Bhumikaさんの目標は、最低限の投薬で適切な血球数を維持できるようにすることです。「診断結果を問わず、患者さんがとてもポジティブであり続けることは素晴らしいです。そして病気がよくなり、生活を取り戻すのを見ることができて私は幸せです」

Lauraさんは心から同意しています。「薬を服用し定期的に検査を受ける必要がありますが、心配していません。何が起こるかわかりませんが、明日にはもっといい治療法があるかもしれません」

 

出典:https://my.clevelandclinic.org/patient-stories/366-lifesaving-care-helps-woman-recover-from-rare-disease

 

 

3. 今後の予定


当研究会では勉強会を3年間、東京で定期開催していましたが、2020年は「PX寺子屋」と銘打ち、全国展開していきます。

内容は、PXの初歩的な話と実践事例(事例はスピーカーによって異なります)の紹介です。年10回程度を予定しており、日時、場所は決定次第、当メールマガジンやホームページでお知らせします。自分の医療機関や地域で寺子屋を開催したいというご要望にもお応えできればと思っていますのでぜひお声がけください。

https://www.pxj.or.jp/events/

※研究会員の方が対象です。地方開催の場合は交通費をご負担いただきます

 

※【お知らせ】日本PX研究会について※

年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。

 

編集部から


東京は桜が満開ですが今年は花見も自粛。思いがけず、先日訪問した病院の院長室から桜並木を眺めることができました。桜の美しさは散りゆく儚さだと思います。(F)