1. 第1回PXフォーラム開催!
2. 〔連載〕各国のPXサーベイ~第24回 ナイジェリア(後編)~
3. 今後の予定
1. 第1回PXフォーラム開催!
11月3日に開催された「第1回PXフォーラム~医療の質の『未来』を創る~」について報告します。
今回のフォーラムには113人と、定員を上回る方から申し込みいただきました。
参加者の内訳は医療職が41%と最も多く、会社員35%、医療事務8%でした。医療職の内訳としては、医師、看護師、歯科医師、薬剤師、歯科衛生士、作業療法士の順に多くなっています。そのほか介護職、教員、学生、そして患者といった方にも参加いただいております。
フォーラムでは3つの講演、PXを盛り込んだ初の研修となった「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 チーム医療実践リーダー育成研究」の開催報告、3つの事例紹介、パネルディスカッションを行いました。それぞれの内容につきましては、日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会のホームページ上の抄録などをご確認ください。
「参加型フォーラム」として、チャット形式で会場の参加者から随時、質問やコメントが集められるコンテンツを活用しました。寄せられた質問の一部を、当研究会からの回答と併せて紹介します。
Q 患者体験を向上させるのはどういう人材ですか?
A 患者視点を持っている、すなわち相手が求めていることは何かを常に考えられる人材。仮説としては共感力があり、それを言語や行動で示せる人材。
Q アメリカと違い、日本の医療保険制度ではPXの理解が難しいのでは?
A PXにどの程度、力を注げるかについては現在の医療制度上、日本では難しいという声はあるかもしれません。一方、「患者中心」「個別化医療」の重要性は言われていますし、今後の医療は治療からケアに比重がシフトしていくことを考えると日本でも理解が進むのではないかと思います。PX活動は未来に向けたものであり、医療の質を重視する方向性は厚生労働省の方向性と一致していると理解しています。
そのほかの質問と回答については、参加者の方には近日中にシェアいたします。
フォーラム後の懇親会にも多くの方にご参加いただくなど、盛会となりました。来年は11月2日(土)開催予定です。より充実させた内容にしていきたいと考えております。来年も多くの方のご参加をお待ちしております。
2. 〔連載〕各国のPXサーベイ~第24回 ナイジェリア(後編)~
PXサーベイの連載は、ナイジェリア後編です。
前回、ナイジェリアの医療施設は機能によって3段階に分けられていると紹介しましたが、医療レベルは公立病院と私立病院では大きく異なります。
公立病院は一部では高度医療を提供し、手術室やICUなどを設置していますが、多くの場合は医療機器、設備が不足しています。5Sによる環境改善活動の普及を行っているような段階です。一方、私立病院は高度医療に対応できる十分な設備を備えていて、公立と比べると医療の質が高いと言われています。ただし入院費も高いため、入院できる人は限られています。
前回のクイズは、患者満足度に関する調査についてでした。
以下のうち、調査項目として含まれていないものはどれかを問うものでした。
1. 患者と医療者が実際にコンタクトをとった時間
2.患者が一般外来の各サービスポイントで過ごした時間
3.患者の診察時間についての受け止め方
↓
↓
答えは 1. 患者と医療者が実際にコンタクトをとった時間 でした。
一般外来での待ち時間が長いということが調査の背景にありました。調査目的として、①アブジャ国立病院の一般外来のサービスポイントで患者が過ごす時間を調査する、②患者の診察時間についての認識を知る、③受けたサービスに対する患者の満足度を図る――の3つが挙げられています。
調査は、同院の一般外来を受診した、ランダムに選択された患者320人を対象に実施されました。
患者が来院から診察を終えるまでの時間の平均は2.7時間であり、その多くが待ち時間でした。約73%の患者が、「長い」「長すぎる」と回答しています。この調査では、待ち時間と患者満足度との相関は統計的に有意だと結論づけています。PXフォーラムでは、両者に有意差がないといった話が挙がっていましたが実際にはどうなのでしょうか。興味深いですね。
https://phcfm.org/index.php/phcfm/article/view/398/390
3. 今後の予定
今年最後の勉強会となります。1年の振り返りのほか、来年に向けての活動についての話もします。終了後には忘年会を予定しており、研究会員以外の方も参加可能です。
第24回 PX研究会 勉強会
12月15日(土)15:00-17:00
※開催時間が通常と異なりますのでご注意ください。また、忘年会の参加を希望される場合はその旨ご連絡ください。
場所:株式会社イトーキ SYNQA 2F
「2019年日本PX研究会の展望」 日本PX研究会代表理事 曽我 香織
「1年の振り返り」 公立昭和病院 事務局総務課担当課長 笹野 孝
「2019年の抱負」
※内容は現時点での予定。変更する場合があります。
17:00-忘年会
会費:1000円(研究会員は無料)
※【お知らせ】日本PX研究会について※
年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。
編集部から
最近趣味を増やしたいと思い、ミラーレス一眼カメラの購入を検討しています。まずは入門機からと思いつつも、いろいろ調べているうちにミドルユーザー向けの商品にも興味が出てきて絶賛悩み中です。1台目から、あまり張り切りすぎない方が良いのかな。。。(K)